天目釉

鉄を多く(ほぼ5%以上)含んだ黒色の釉薬を全般に天目釉といいます。天目というのは中国浙江省の天目山という知名で、この地域で焼かれた黒っぽい焼き物をさします。主に抹茶茶碗などが多く、国宝にもなっている曜変天目(七色の光彩を放つといわれる)をはじめとして、油滴天目(水の中に浮いた油のような斑点模様がある)、禾目天目(稲の穂先にある毛のような釉の流れた縞模様がある)、木の葉天目(葉っぱの形がそのまま釉に浮き出ている)のほか、建盞(けんさん)、灰被り、黄天目、烏盞(うさん)、玳玻盞(たいひさん)などがある。昔は各産地から取れる鉄分の多い石粉と灰によって作られていたそうです。天目釉は、他の黒釉薬と違い釉の薄い部分、例えば器の縁などが柿または飴色になることです。 曜変天目は稲葉天目ともいわれ、釉薬の中でも最も再現が難しいといわれ、黒い釉面に大小の結晶が散らばり、その周りに七色に輝く虹彩をもちます。現存する4点のうち3つは国宝に指定されています。 油滴天目は曜変天目の次に珍重されており、釉面にある班点がまるで水に浮く油のように見えることから付いた名前です。金の油滴と銀の油滴が有り、酸化炎だと金に還元炎だと銀になるといわれている。 禾目天目は、黒い釉面に縦縞の線が入り、稲穂に似ていることから禾目と、または兎の毛にも見えることから 兎毫盞(とこうさん)とも呼ばれる。 木の葉天目は釉面に実際の木の葉が自然あるいは人為的に乗せて焼かれたもので、木の葉に含まれる珪酸分が 影響して葉の形が残ったものである。


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